ポータブルロックウェル硬度計
Computest lite
Cisam-Ernst s.r.l.(エルンスト社)は、65年以上にわたる経験を誇るイタリアの硬さ試験機専門メーカーです。同社が提供する「Computest lite(コンピュテストライト)」は、軽量かつ高精度なポータブルロックウェル5kg荷重硬さ試験機で、金属や材料の硬さを迅速かつ正確に測定することができます。2022年にリリースされたこのモデルは、エルンスト社のE-computest(e-コンピュテスト)シリーズの最新バージョンとなり、硬さ試験における新たなスタンダードを確立しています。
【適合規格】
DIN 50157ASTM E-18
ISO 6507
ISO 6508
ISO 6506
要望に応じてACCREDIA 認証
製品特長
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高い汎用性
Computest liteは、試験の汎用性を最大限に高めるために設計されています。特に、圧子を交換せずにさまざまな金属や材料に対応可能で、あらゆる方向から硬さ試験を行うことができます。これにより、工場内での硬さ測定作業を迅速かつ効率的に進めることができ、作業の柔軟性が大幅に向上します。
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信頼性の高い測定結果
Computest liteは、最大0.1mmの非常に薄い層でも精密に測定が可能です。降伏や曲げの影響を受けず、どんな試験条件でも一貫した信頼性の高い結果を得ることができます。このため、硬さ試験を行うさまざまな場面で正確なデータを提供し、製品の品質管理に貢献します。
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持ち運びやすさと使いやすさ
わずか730gの軽量設計であり、長時間の使用でも手疲れを軽減します。人間工学に基づいて設計されており、どなたでも簡単に操作できるため、現場での使い勝手も抜群です。さらに、軽量なため、持ち運びや移動も簡単に行え、さまざまな場所で試験を実施できます。
ROCKWELL(ロックウェル)試験とは
◎歴史と概要
ロックウェル硬度試験は、1919年にニューヨーク州シラキュースの冶金学者Stanley P. Rockwell(スタンリー・P・ロックウェル)によって考案されました。それ以前のブリネル硬度試験は、完全に硬化した鋼などの硬い材料に対しては十分に有用ではありませんでした。しかし、ロックウェル博士は機器メーカーと協力して、硬さ試験をより簡便で効率的に行うための標準化された試験機を開発しました。ロックウェル硬度試験は、現在も世界中で広く使用されており、特に金属材料の硬度測定において欠かせない技術となっています。
◎簡単で高精度な測定
ロックウェル硬度試験の最大の利点は、硬度値を直接表示できる点です。これにより、他の硬度試験技術に必要な複雑な計算を避けることができ、迅速かつ簡単に結果を得ることができます。さらに、ロックウェルテストは比較的シンプルなセットアップで済むため、様々な条件下でも迅速に測定を行うことができます。この使い勝手の良さから、ロックウェル硬度試験はエンジニアリング、冶金学、産業界などで広く活用されています。商業的な人気は、そのスピード、信頼性、堅牢性、高解像度の測定が可能な点、そしてインデント(圧痕)が小さいことに起因しています。
◎8段階の測定範囲
ロックウェル硬度試験では、硬度の値は「A」「B」「C」「R」「L」「M」「E」「K」の8段階のスケールで表示されます。最も一般的に使用されるのは「Cスケール」と「Bスケール」です。これらのスケールは、測定する材料の硬さに応じて使い分けられます。
・Cスケール(HRC)
Cスケールは、硬い材料に使用されます。ここでは、ダイヤモンドコーンを圧子として使用し、150kgの荷重を加えて硬度を測定します。HRC(Rockwell C)は、特に鋼材や硬化処理を施した金属における硬度測定において非常に広く用いられています。
・Bスケール(HRB)
Bスケールは、アルミニウムや真鍮、軟鋼などの柔らかい材料に使用されます。このスケールでは、タングステンカーバイドボールを圧子として使用し、100kgの荷重を加えて硬度を測定します。
◎ロックウェル硬度試験の利点
・高速で簡単なセットアップ
ロックウェル硬度試験は迅速に測定結果が得られるため、効率的な品質管理が可能です。セットアップも簡単で、試験がスムーズに進行します。
・高精度の測定結果
小さな圧痕と高解像度により、非常に精度の高い測定が可能です。試験結果は直接表示され、計算ミスを防ぎます。
・堅牢性と信頼性
ロックウェル硬度試験機は非常に堅牢で信頼性が高いため、工業環境や厳しい使用条件下でも長期間にわたって安定したパフォーマンスを発揮します。
用途・対象
・エンジン部品、ギア、ベアリング、シャフト、サスペンション部品などの硬度測定
・タービンブレード、エンジン部品、航空機の着陸装置などの金属材料の硬度評価
・鋼板や溶接部の硬度管理、インフラ向け金属部品の品質検査
・圧延鋼、ステンレス鋼、特殊合金の硬度評価
・切削工具、金型、歯車、ばねなどの硬さ試験
・焼入れ、焼戻し、窒化処理後の硬度測定
・パイプライン、掘削工具、バルブ、タービン部品の硬度測定
・タービンブレード、ボイラー、熱交換器などの耐久性
・精密部品やコネクターの硬度試験
・インプラント、手術器具、ステンレス製品の品質検査
・新素材の研究開発、金属特性評価
・製品認証や規格適合性の確認試験
・鉄筋、ボルト、コンクリート補強材の硬度測定
・レール、車両部品、架線金具の耐久性評価

製品仕様
動作原理 |
ロックウェル試験 |
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試験荷重 |
5kgf (49N) |
初荷重 |
1.2kgf (11.8N) |
負荷時間 |
1~60秒の間で任意に選択可能 |
精度 |
HRC 0.3 HB< 1% |
荷重方法 |
手動 |
標準スケール |
HV(80~1,080)、HRC(10~70)、HB30(80~700)、HB5(21~190)、DPTH(0~100 |
最小試験可能直径 |
スタンドNで2mm / 手動で35mm |
最小試験可能厚み |
0.5mm |
作業領域寸法 |
スタンドNで20mm x 20mm / スタンドで2mmx 2mm |
選択可能機能 |
スケール、公差、校正、試験荷重、統計、 言語、画面コントラスト、 シークエンス、 ファイル、 材料、 部分平均、 時計、 自動オフタイマー、 バーコードスキャナー、 位置情報の取得 |
読み取り |
6” タッチスクリーン タブレット |
言語 |
英語、 ドイツ語、 イタリア語、 要望に応じてその他言語 |
出力インターフェース |
WiFi 、 ブルートゥース 、 マイクロ USB |
保存容量 |
16 GB マイクロ SD スロット |
重量 |
試験プローブ 750g |
電源 |
100~240V |
試験方向 |
全方向 |
実用例・活用例
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具体的な導入事例については準備が整い次第、本ページにて公開いたします。最新情報をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
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