エフティーエスでは様々な非破壊試験機を取り扱っています。非破壊試験機と一口に言っても、試験体や測定方法・測定原理は多岐にわたります。
多くの試験機を取り扱っているエフティーエスが、今回は鉄筋探査機についてわかりやすく解説します!
鉄筋探査機とは、建築物や構造物の内部に埋め込まれた鉄筋の位置や本数を非破壊で検出するための機械です。
鉄筋はコンクリート構造物の強度を高めるために使用されます。それだけではなく、コンクリートのひび割れ防止や耐震性の向上にもなり、構造物において必要不可欠なものです。そのため、設計どおりにきちんと鉄筋が埋め込まれている必要があります。
構造物の耐久性や安全性を確保するため、鉄筋の状態を正確に把握することは建築や土木工事において非常に重要な役割を果たします。
電磁波レーダの反射を利用した鉄筋探査機です。一般的にはパルス電磁波を利用しています。
電磁波をアンテナから放射します。電磁波が鉄筋や空洞など、コンクリートと密度の違うものに到達すると反射し、その電磁波がレーダ装置に戻ってきます。
受信した電磁波の信号を解析し、対象物の位置や形状を推定することができます。
周波数が高くなるほどより浅いかぶりの測定精度は高くなり、低くなるほどより深いかぶりの探査が可能になります。
エフティーエスで取り扱っているGPシリーズは、ステップ周波数連続波を採用しています。一般的な鉄筋探査機では測定したい深さで機械を使い分ける必要がありますが、GPシリーズは幅広い周波数帯域を同時に平均的に照射しているため、浅いかぶりも深いかぶりも1台で探査することが可能です。
測定場所や用途に合わせてそれぞれ特徴のある電磁波レーダ探査機をご用意しております。
覆工コンクリートの品質検査、アスファルトの厚さ測定などにおすすめ
軽くてコンパクトなため狭所部、地覆部などでの使用におすすめ
床板、PC桁側面など広範囲の測定におすすめ
電磁誘導の法則に基づいた鉄筋探査機です。
コンクリート内にある鉄筋が、磁場に影響を与え渦電流が発生します。渦電流が磁場を逆方向に誘導した際に電圧が変化し、その変化を検出することで鉄筋の位置やかぶりを測定することができます。
浅いかぶりの鉄筋の探査においては、高い精度で検査することが可能です。
また、おおよその鉄筋径も確認することができます。
こちらは磁力を使用した測定方法になりますので、鉄筋や金属などの磁性材料が探査対象となります。
探査対象が磁性材料で、さらに鉄筋径なども求めたい場合はこちらの探査機がおすすめです。
エフティーエスでは下記の製品を取り扱っております。
【鉄筋径・かぶり測定器】Profometer(プロフォメーター)PM8000
洗練されたデータ補間とインテリジェントな自動モードにより
誤差幅を排除
「鉄筋探査機」というカテゴリとしては測定方法はご紹介した2種類になりますが、弊社ではコンクリートの内部調査を目的とした超音波試験機も取り扱っております。
スチールファイバーコンクリートなど、繊維補強コンクリート内の鉄筋探査の場合は、上記の測定方法では繊維が障害となり測定が難しい場合があります。
その際にはこちらの超音波イメージスキャナをおすすめしています。
イメージングが可
接触媒体が不要で準備時間が短縮
鉄筋探査機は建築や土木工事において欠かせないツールです。本記事では、初心者の方に向けて鉄筋探査機の基本的な機能と種類について解説しました。使用方法によって適切な試験機を選び、安全な工事や構造物の評価にお役立ていただければと思います。
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